自律神経の不調緩和における薬物使用の問題点

抗うつ剤・抗不安薬・睡眠薬・睡眠導入剤などの脳神経に作用する薬は、あくまでも対処療法薬であり、不調を根本改善するものではありません
また、副作用と依存の問題から、更なる不調を引き起こすドラッグです
このページでは、向精神薬や睡眠薬などの脳神経に作用する薬の一般的な問題点を紹介いたします

依存による問題点

身体的な依存

脳神経に作用する薬の使用は、身体が適応して、薬剤がなければ身体的な不快感を感じるようになります
いわゆる「離脱症状」です
身体的な離脱症状は、薬剤によって異なりますが、ジアゼピン系薬剤を突然中断すると、不眠、焦燥感、振戦、発汗、筋肉痛、けいれん、幻覚などの症状が生じます

精神的な依存

特に向精神薬は、脳の報酬系を刺激して快・幸福感をもたらします
本来の心理的な問題点を解決しないまま、薬による快・幸福感に頼ってしまい依存してしまいます
また、睡眠薬は、飲まないと眠れないのではという不安から依存してしまいます

副作用による問題点

脳神経に作用する薬は薬剤によって異なりますが、一般的に報告される副作用は次の通りです

消化器系の副作用

吐き気、下痢、便秘など

中枢神経系の副作用

頭痛、頭重、眠気、不眠、不安、せん妄、幻覚、認知障害など

自律神経系の副作用

めまい、耳鳴り、口渇、多汗症、動悸、血圧低下など

代謝系の副作用

体重増加、血糖値上昇、高脂血症、性機能障害など

その他の副作用

皮膚疾患、アレルギー反応、肝機能障害、白血球減少症など

※副作用は、薬剤の種類、投与量、投与期間、個人差などによって異なります
※参考文献等「MSDマニュアル」「厚生労働省eJIM」