そっと触れる様な穏やかな施術で痛みがやわらぐ理由

当整体院の施療「自然無痛整体療法」は、そっと触れる様な穏やかな施術です。
具体的には、擦る(さする) ・触れる・圧する・揺らす(ゆらす) 手技を多用します。

あまりにも優しい施術なので、「何しているの?」「こんな施術で効果あるの?」と言われることもあります。
もちろん多くのクライアント様には効果を実感頂いています。
しかし、「何故?、どうして?」を理解下さっているクライアント様も少ないのかなと思っています。

そこで、今回のブログは「自然無痛整体療法」の擦る(さする) ・触れる・圧する・揺らす(ゆらす) 手技で何故痛みが和らぐのかを紹介していきます。

はじめに、痛みについての紹介

解剖学的な痛み

1 神経性の痛み
  末梢神経の経路に沿って発生する痛みです。しびれと痛みが混在する場合があります。
2 骨の痛み
  骨折や、骨疲労によりおこる痛みです。刺すような痛みや深部の痛みを感じます。  
3 関節の痛み
  関節の軟骨がすり減って痛む場合、関節内(関節包)が炎症を起こして痛む場合、関節周りの靭帯・腱が痛む場合があります。
4 筋肉の痛み
  筋肉疲労による痛み、筋肉の炎症(断裂)による痛み、筋肉の融解による痛みなどがあります。  
5 皮膚の痛み
  切り傷・擦り傷などによる痛み、神経障害による痛みなどがあります。
6 内臓の痛み
  胃や腸などの拡張・収縮・痙攣などにともなう鈍痛や、炎症を伴う疼痛があります。

部位別の痛み

頭痛・首痛・肩痛・背部痛・腹痛・下腹部痛・腰痛・股関節痛・膝痛など無限に、身体のありとあらゆるところが痛むことがあります。
神経が通っている所はすべて痛みます。

状態別の痛み

1 外因性の障害による痛み
  打撲・骨折・切り傷・火傷・ぎっくり腰などです。
2 内因性の炎症による痛み
  例えば、膝関節の炎症による痛みや肩関節の炎症による痛みです。
  慢性的な頭痛も脳内の微細な炎症による痛みといえます。

時間的には

1 急性の痛み
  外因性の痛みの場合が多いです。
2 慢性的な痛み
  急性痛が癖づいて慢性的な痛みとなっているケースも考えられますが、炎症性の痛みも多いです。
3 過ぎ去った痛み(記憶による痛み)
  痛み信号が通った神経ルートは同じ様な信号を素早く脳に送ってしまいます。
  実際痛みではないのに痛みとして送ってしまうこともあります。
  ぎっくり腰をした後にいつまでも痛むのは痛み記憶による痛みかもしれません。

などの分類による痛みが一般的に考えられます。
上記が複雑に絡み合って固有の痛みを生じます。

実は、この辛い痛みを緩和する自然の仕組み(鎮痛メカニズム)がヒトの身体には備わっているのをご存知ですか?

気が付いていないだけで健康な人の身体には確実に備わっている鎮痛メカニズムを紹介します。

代表的な鎮痛メカニズム

1 末梢性鎮痛

ケガや傷を負って神経終末が損傷した時に、痛みが出現すると同時に、損傷した神経終末内にオピオイド受容体(モルヒネレセプター)が放出され、脳下垂体から分泌される内因性オピオイド(βエンドルフィン・エンケファリン)と結合して痛みを抑制します。

転んでけがをしてもしばらくすると痛みが和らぐのはこの末梢性鎮痛のメカニズムです。

2 ゲートコントロールによる鎮痛

痛覚を伝える神経線維(Aδ繊維・C線維)は、細い神経線維です。
触圧覚を伝える神経線維(Aβ繊維)は、太い神経線維です。
痛みや触圧覚は脊椎神経を経由して脳に伝わります。
この時、脊椎内の抑制性介在ニューロンという神経系が太い神経線維(Aβ繊維)からの情報を脳に優先的に伝える脊椎の鎮痛メカニズムがあります。
つまり、太い神経線維を興奮させる刺激(擦る・触れる・圧する・揺らす)が痛みを伝える細い神経線維の働きを抑制して痛みが治まるわけです。

子供の頃、痛いの痛いの飛んでいけと言いながらお母さんに撫でてもらうと痛みが和らいだのはこのメカニズムです。

3 下降性疼痛抑制による鎮痛

脳内にも痛みをブロックするメカニズムが備わっています。
脊髄と脳の間には、痛みを伝える神経経路と痛みを抑える神経経路があります。この痛みを抑える神経経路を下降性疼痛抑制系神経といいます。
この下降性疼痛抑制系神経は、全身への刺激で脳(視床下部・偏桃体・前頭皮質・島皮質など)が活発に働いた時にノルアドレナリンやセロトニンを放出して痛みをブロックします。

ウオーキング、体操、ヨガ、マッサージ、整体などの体性刺激で痛みが和らぐメカニズムです。

4 ホルモン代謝による鎮痛

身体は常に重力を受け、外部と接触しています。
実は、いつもどこかに痛みを発生しています。
ずっとスマホを見ていれば首が痛み、ずっと座っていればお尻が痛み、ずっと立っていれば腰が痛み・・と。
しかし、多くの場合は内因性オピオイド(GABA・ノルアドレナリン・セロトニン・βエンドフフィン・エンケファリンなど)といわれる痛みを抑制するホルモンの働きで痛みを抑制しています。

体調が悪かったりすると体のあちこちが痛みだすのは、この内因性オピオイドの代謝が悪くなるからです。

5 短期ストレスによる鎮痛

長期のストレスは、身体の機能を低下させて様々な鎮痛メカニズムが機能し辛くなり、痛みを促進してしまいます。
しかし、短期的なストレスは痛みを抑制します。
これをストレス鎮痛と言います。
具体的には身体への一時的な強い刺激により交感神経が働くと、視床下部からノルアドレナリン、脳下垂体からβエンドルフィン、副腎からコルチゾールが分泌して痛みが和らぎます。
興奮して痛みを感じない状態です。
ランナーズハイもこの状態です。

足つぼマッサージやタイマッサージの様な痛みを伴う手技は、この短期ストレスによる鎮痛メカニズムを利用していると考えられます。
  痛みにより痛みを凌駕するというやつですね。

6 リラクセーションによる鎮痛

リラクセーション反応は、ストレス反応の対極にあるものです。
リラックスした時に副交感神経(腹側迷走神経)が働き、交感神経及び背側迷走神経(副交感神経の一部)の働きが和らぎます。
すると、毛細血管が拡張して血流が整い、発痛物質(ブラジキニン・ヒスタミン・プロスタグランジンなど)が流され、痛みを抑制する内因性オピオイドが痛みを発生している末梢神経に届きやすくなり痛みが和らぎます。

また、リラクセーション反応そのものが、セロトニンやオキシトシンの代謝を促し痛みを和らげます。

7 脳神経可塑性による鎮痛

脳は痛みを記憶し、神経系は痛み信号が伝わるごとに、その経路が鍛えられてしまいます。
運動神経が良くなると無意識に身体が動くようになります。
それと同じことが痛み発生のメカニズムで働いてしまうのです。
同じところがいつも痛むのは脳と神経系が癖づいてしまった状態です。
この脳神経の癖を新たな心地よい外部刺激で和らげる鎮痛方法が脳神経可塑性による鎮痛です。
脳神経には繰り返し受けた刺激により変化する脳神経可塑性という仕組みがあります。

痛み記憶を心地よい刺激による記憶で上書きするイメージです。

身体に備わった鎮痛メカニズムの概要を紹介しました。
では、当整体院はこれらの鎮痛メカニズムをどうやって活用しているのでしょうか?

自然無痛整体療法による鎮痛方法

一つは、「擦る・触れる・圧する・揺らす」により筋肉の緊張を緩和して、筋緊張による神経圧迫を排除して痛みをやわらげます。

一つは、全身の筋緊張緩和により体骨格バランスを整え、身体のゆがみに起因する神経圧迫を排除して痛みを和らげます。

一つは、「擦る・触れる・圧する・揺らす」により皮膚内の触圧覚神経線維を刺激して、ゲートコントロールによる鎮痛メカニズムで痛みを和らげます。

一つは、全身に対する「擦る・触れる・圧する・揺らす」により、視床下部・偏桃体・前頭皮質・島皮質などに刺激を与えて、下降性疼痛抑制による鎮痛メカニズムにより痛みを和らげます。

一つは、施術により副交感神経(腹側迷走神経)を正常化させ、全身の血流を整え、ホルモン代謝を活発化します。
これにより、痛みを抑制する内因性オピオイド(GABA・ノルアドレナリン・セロトニン・βエンドフフィン・エンケファリンなど)を末梢までしっかりと届けて痛みを和らげます。

一つは、施術によるリラクセーション反応によりセロトニンやオキシトシンなどの痛み抑制効果のあるホルモンを分泌させて痛みを和らげます。

一つは、腹部に対する整体(腸もみ)により腸内環境を始めとする内臓機能全般を賦活(元気にする)させてホルモンの基となる栄養の代謝力を上げます。
痛みを抑制する内因性オピオイド(天然の痛み止め)の代謝が活発になり、痛みにくい身体になっていきます。

一つは、脳神経可塑性という脳の仕組を利用して、心地よい全身刺激を記憶として脳に定着させて痛みの記憶を希薄化して痛みにくい身体をつくります。

この様に、自然無痛整体療法の「そっと触れる様な穏やかな施術」で、様々な痛み抑制効果が期待できます。
そして、痛みを和らげるとともに痛みにくい身体をつくる事が出来るのです。

痛み止めの薬は一時的なもの

一般的に手に入りやすく誰もが利用している非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、血流を阻害して発痛物質(ブラジキニン・ヒスタミン・プロスタグランジンなど)が神経終末に触れるのを押さえて痛みを抑制します。
血流を阻害して痛みを止めるだけで、痛みの原因排除にはまったく効果がないばかりか、痛みが長期化します。
身体に備わった痛みを抑制する様々な鎮痛メカニズムの働きを弱める結果にもなってしまいます。
急性疼痛なら致し方ないかと思いますが、慢性疼痛の方は薬に頼らずに痛みを和らげる方策をお勧めします。

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